(4月22日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 「上から目線の『粛々』という言葉を使えば使うほど、県民の怒りは増幅していく」。沖縄県の普天間飛行場を辺野古へ移設する工事を巡り、翁長雄志(おながたけし)知事が菅義偉官房長官に投げかけた言葉は注目を集めました。

 この一件について、その名も「政治家はなぜ『粛々』を好むのか」の著書がある円満字(えんまんじ)二郎さんは「ここ20年ほどで多用されるようになった言葉。これまでは追いつめられた側が逃げ口上としてよく使ってきた。それが『上から目線』にしかうつらないほど、沖縄から見れば政府の対応が高飛車だということでは」と感想を述べます。