◇時刻表に見つけた流れ星

 「一番星」。「広辞苑」では「かつて菅原文太が演じた主人公が映画中で使用したトラックおよび主人公の愛称」と書いているはずもなく「夕方、一番はじめに輝き出す星」、とある。天文少年ではなかったが、夕焼け空にキラリと光る星は子どものころからよく見上げていた。

 今回も鉄道ネタにおつきあいいただきたい。子どものころ、その星を時刻表のなかに見つけたときのことはいまでも覚えている。寝台列車を示す流れ星マーク。筆者が小学生のころの1970年代には時刻表のあちこちに星が輝いていた。交通網の整備が進んだことや、車両の老朽化などで次第に数が減り、昨春、国鉄時代から走り続けてきた寝台特急「あけぼの」が定期運行を終了した。そして寝台特急「北斗星」が13日発を最後に定期運行を終えたことで、約半世紀にわたる「ブルートレイン」の歴史に幕が下りた。