自民・加藤紘一氏１４選ならず　「世代交代」抗しきれず

　山形３区で１４選を目指した自民前職の加藤紘一氏（７３）が、前酒田市長で無所属新顔の阿部寿一氏（５３）に敗れた。党の方針で７３歳以上は比例区への重複立候補もできなかった。このまま引退に追い込まれる可能性がある。

　落選が決まった加藤氏は午後１１時４０分ごろ事務所に現れ、「敗れました。健康管理も含め、全部、私の判断ミス」と支援者らの前で敗戦の弁。今後については「これから考えさせていただく」とだけ述べた。

　「集大成」を掲げた加藤氏は「高齢」「健康不安」「多選批判」の逆風を受け、これまでにない厳しい戦い。「ＴＰＰ反対」「脱原発」「中国とのパイプ役」を強調、組織固めを図った。しかし街頭演説でろれつが回らず、足元がふらつく場面もあり、一部の支持者が離れた。

　古賀誠氏、山崎拓氏、谷垣禎一氏らの応援で「加藤王国」の牙城（がじょう）を死守しようとしたが、「世代交代」の声に抗しきれなかった。