小沢氏、師に誓う決意　田中角栄氏の銅像前で演説

　【大野亨恭】「田中先生は忘れられないおやじであり、恩師であります」。生活の党の小沢一郎代表は１９日、新潟県南魚沼市の故田中角栄元首相の銅像の前で演説した。参院選で苦戦が伝えられる生活。小沢氏は恩師の前で自らの原点を強調した。

　小沢氏は「田中先生は、この雪深い越後でも出稼ぎに出なくても安心して暮らせるふるさとをつくりたい。それが夢だった」と強調。そのうえで「今の自民党は地方も農業も生産性の低いものはどうでもいいと。これは本当の自民党政権ではない」と批判した。

　報道各社の世論調査で生活は厳しい戦いが続いている。小沢氏は１８日、同党候補の応援のため、地元・岩手で１０カ所の街頭演説をこなした。１９日は当初、千葉で遊説する予定だったが、急きょ、新潟入りに変更したという。

　小沢氏は７１歳。元首相が政界引退した年齢だ。この日の演説で「本当に我々は小さなグループになった」と話す場面もあった。小沢氏は演説を終えると記者団に「絶対に勝ちます」とだけ語り、その場を後にした。