閉幕より一足先にロンドンを後にしました。まだまだ見たい競技もあったので、名残惜しい気持ちでいっぱいです。
今回、改めて感じたのは、開催国の強さ。当初は不振もささやかれた英国ですが、応援に押され、期待されていなかった競技でもメダルを獲得。それによって、ますます関心が高まり、ロンドン中が五輪ムードになっていったように思います。4年後はブラジルでの開催。中南米の選手たちは、すでにそこを見据えて参加しているように見えました。
五輪はスポーツの実験場であり、政治や経済の実験場でもあり。期間中だけでなく、プラスもマイナスも含めて、予想外の変化をもたらすものです。
ロンドンの街は、全体がお祭りムードというわけではなかったけど、クールに受け入れ、前面には打ち出さないけど楽しんでいるように見えました。2020年の開催を目指す、東京での五輪には懐疑的でしたが、こんな形ならいいかもしれないと思うようになりました。
世界中から人々が集う五輪の街は、人も政治も経済も浮足立つ。だからこそおもしろい。4年後のリオはどんな五輪になるのか、今から楽しみです!
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■街や生活、いろんな発見
「競技だけでなく、五輪を迎えた街そのものを楽しみたい」。渡英前からそう話していた福山さん。期間中も、競技場だけでなく、街の表情や、人々の生活にレンズを向けていました。「街中がお祭り騒ぎ」というわけではなかったので、最初はどんなものが切り取れるのか不安もありましたが、福山さんならではの「アングル」で、いろんな発見ができました。
「FUKUYAMAアングル」はこれで最終回。8月30日発売のAERA増刊号では、今回掲載した内容にとどまらず、さらにいろんな情景や、福山さんの表情もたっぷり盛り込む予定です。お楽しみに。(仲村和代)