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第1シードを完封したエース 1年半ぶりの背番号に芽生えた「自覚」

2024年4月14日08時30分

朝日新聞DIGITAL

 春季東京都高校野球大会(東京都高校野球連盟主催)は13日、都営駒沢球場などで4回戦4試合があり、今春の選抜大会に出場した第1シードの関東第一が修徳に完封負けした。昨年優勝の帝京や東海大菅生などが8強入りを決めた。14日は4回戦の残り4試合がある。

 第1シードを破ったのは、1年半ぶりに背番号をもらったエースだった。

 第1シードとの大一番。修徳の飯山大夢(3年)は、あえて早いリズムで投げこんだ。「相手の雰囲気に飲まれないように戦った。周りの守備の動きを見ながら、チームの空気にテンポを合わせて投げた」。強力打線相手にテンポ良く投げ、7安打を浴びながらも要所を締めた。119球。終わってみれば1時間43分の完封劇だった。

 持ち味の直球が生きた。自己最速は139キロ。でも、球速にこだわるのではなく、球の「伸び」にこだわって冬場はトレーニングをしてきた。その成果が出て、1年秋以来のベンチ入り。背番号「1」を背負うことについては、「うれしかった。ただ、自分が勝たせなきゃいけないという思いもある」。今までにはなかった自覚も芽生えた。

 修徳の荒井高志監督は「もともと周りがよく見えている選手。持ち味の配球やコントロールの良さをしっかり出してくれた」とねぎらった。一方、敗れた関東第一の米沢貴光監督は「テンポやコントロールがよく、自分たちに流れを持ってくることができなかった」と振り返った。

 修徳は、準々決勝で昨年の覇者・帝京と対戦する。エースは力強いまなざしで言った。「相手は関係ない。優勝に向かいたい」(佐野楓)

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