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重要となる「複数ポジション」も確認 野球U18代表候補の強化合宿

2024年4月5日18時42分

朝日新聞DIGITAL

 今夏に台湾で開催される野球のU18(18歳以下)アジア選手権に向けた高校日本代表候補強化合宿は5日、第2日が奈良県内のグラウンドであり、選手33人が試合形式の練習を行った。

 7イニング制で、2試合を実施した。

 今春の選抜大会決勝に進んだ報徳学園の今朝丸裕喜、間木歩の両右腕を除いた投手14人が、アウトを六つ取るまで打者と対戦。選抜大会で2完投した阿南光の吉岡暖は4三振を奪うなど、打者6人を完璧に抑えた。

 打者では、決勝で勝ち越し適時打を放った健大高崎の高山裕次郎が6打数4安打と好調を維持。箱山遥人(健大高崎)、正林輝大(神村学園)には本塁打が出るなど、木製バットへの対応力を見せた。

 本職ではないポジションにつき、そつのない守備を見せた選手も多かった。

 敦賀気比の西口友翔(ゆうと)は1試合目は本職の二塁を守り、2試合目は右翼の守備についた。

 外野の経験は「中学1年の時に、大会で少しレフトを守った」だけ。他の外野手と密に会話して守備位置を把握。右翼フェンスにぶつかったクッションボールも危なげなく処理した。

 「外野グラブは大きいから、チャージも思い切っていける。自分は強打者のタイプではないし、代表に入ったら守備で貢献したい」と西口。

 健大高崎の二塁手・高山も1イニング限定で中堅の守備に入り、飛球を難なく捕球した。昨秋に中堅手を経験したといい「ケガを含めて何があるかわからないし、色々守れた方がいいと思う」。

 昨秋まで外野手との二刀流だった京都国際のエース中崎琉生も1回限定で中堅へ。「センターもできなくはない」と話した。

 アジア選手権のメンバーは18人と少なく、複数ポジションを守れる選手は重要となる。「球数制限もあって、投手の頭数が必要になる。その分、野手は複数の守備ができる選手を見つけないといけない」と小倉全由監督は話す。

 投手と野手を兼ねる選手の重要性も増す。

 この合宿でも、昨夏の甲子園で外野手として活躍した英明の百々愛輝(どどあいき)や、今春の選抜大会で4強入りした中央学院の遊撃手・颯佐(さっさ)心汰と、普段は野手登録ながら投手もこなす選手が参加している。この日の実戦も普段と同じように二刀流で臨んだ。

 小倉監督も「投手も野手もやってくれて、打線でも戦力になってくれる選手がいたら助かる。夏まで、もっと見ていかないといけないんじゃないか」と期待を寄せた。(大坂尚子)

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