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激戦のDゾーン勝ち抜き、報徳学園いざ準決勝へ 数字から見える強み

2024年3月29日19時39分

朝日新聞DIGITAL

 第96回選抜高校野球大会で4強入りした、報徳学園(兵庫)。2年連続の決勝進出を目指し、30日の準決勝(午後1時半開始予定)で中央学院(千葉)と対戦する。これまでの3試合のデータを振り返ると、今年の報徳学園ならではの強みが見えてくる。

 報徳学園は、全8校中5校に甲子園優勝経験のある、激戦必至のDゾーンに入った。それでも愛工大名電(愛知)と常総学院(茨城)、大阪桐蔭(大阪)といずれも優勝経験校を次々と破って勝ち上がった。

 戦いぶりで特に印象的なのは、守りの堅さだ。

 登板した3投手は3試合を計4失点に抑え、徳田拓朗捕手(3年)は「投手陣はストライク先行でみんな調子がいい」と話す。

 野手も、ヒット性の打球をアウトにする好守を何度も見せ、甲子園を連日わかせる。失策は3試合でわずか一つにとどまる。遊撃手の橋本友樹選手(2年)は「打球がイレギュラーバウンドすることなく、とても守りやすい球場」と話す。

 一方の打線は3試合で計28安打を放ち、うち長打は二塁打1本だけ。単打と機動力を絡めた攻撃で計13得点を挙げた。中でも全試合で適時打を放ち、12打数7安打の斎藤佑征選手(3年)は「長打ではなく、つなぐ意識で強い打球を打つイメージが好調につながっている」と分析する。

 準決勝で戦う中央学院は、春夏通じて初の4強入りを果たし、勢いに乗る。

 昨秋の千葉県大会で優勝し、関東大会では、今大会で同じく4強入りしている健大高崎(群馬)に3―4で惜敗した。

 チームの特徴は走力で、昨秋の公式戦では13試合で計42盗塁を誇る。

 投手陣では、187センチから繰り出す落差のあるフォークが武器のエース蔵並龍之介投手(3年)、多彩な変化球を駆使する横手投げの臼井夕馬投手(3年)、遊撃手ながら最速148キロの速球が持ち味の颯佐心汰選手(3年)の右腕3人をそろえ、継投策で抑える。

 中央学院について、報徳学園のエース、間木歩主将(3年)は「手堅いチームという印象。一戦必勝で目の前の相手を倒したい」。

 試合前日の29日、選手たちは中央学院の映像を見た後、午後にグラウンドで打撃や守備の調整をした。(森直由)

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