岐阜聖徳学園大付属小学校

岐阜県岐阜市

「人と環境」学ぶ理科でも 「地球温暖化」の関連記事探す

新聞記事を活用した授業は、国語や社会、総合学習というイメージが強いのですが、岐阜聖徳学園大付属小学校(岐阜市)では、6年生の理科で「フォー・スクール」を活用しています。

2組を担任する中島才喜教諭は、「人と環境」の単元で、児童らが検索した記事をもとに授業を進めました。児童ら約30人は最初の授業で、「地球温暖化」「CO2削減」「異常気象」などのキーワードで関連する記事を絞り込み、興味のある記事を選び出しました。

中島才喜教諭の授業はいつも元気いっぱい

次の授業では自ら選んだ記事を使って、地球温暖化に伴ってどんな問題が発生しているのか、その解決のためにどんな方策が実行されているのかを考えます。

児童らは1台ずつ持っているiPadで、自分が選んだ記事を表示。4〜5人のグループに分かれて自分の考えを持ち寄って交流し合い、グループの代表がクラス全員に発表します。

発表の際には、教室に用意された電子黒板と、発表する児童のiPadを無線接続し、クラス全員に記事が見えるようにします。手元のiPadが気にならないように発表者以外は裏返します。きめ細かい指示で集中力も高まります。

自分が検索して選んだ記事を電子黒板に投影して説明する児童

記事をもとに、世界各地で酸性雨の被害や、極地の氷が溶けたり、湖沼で植物プランクトンが異常発生したりしていることが報告されました。

さらに国内を中心とした環境対策について発表。北九州市の太陽光で充電された電気バス、横浜市での電気自動車のカーシェアリング、埼玉県の高校生が開発した超高燃費車など、車に関する話題が多いものの、大人顔負けの意見も飛び出しました。

「温泉までも酸性化している。国に異常気象庁という機関を作って、徹底的に温暖化防止対策を立てるべき」「太陽光発電はCO2削減には役立っているけれど、森林を伐採してまでメガソーラーを造るのは矛盾している」

自分が選んだ記事を電子黒板に投影してクラス全員に説明

中島教諭は授業後、「『地球温暖化』というグローバルなテーマも、新聞記事を使うことで、国内の情報にアクセスしやすく、身近な場所での温暖化対策を子どもに気づかせることができます」と語りました。

同校では「フォー・スクール」を活用する以前から、情報機器を使った教育に先進的に取り組んできました。

グループに分かれ、自分が選んだ記事を紹介する児童

岐阜聖徳学園大教育学部で、情報教育を研究する石原一彦教授から支援を受け、2010年度にiPad35台を導入。2013年度に追加したiPad-mini65台も合わせると、合計100台の情報端末が校内にあります。

2013年秋からは、校舎内のどこでも無線LANが使えるようにし、コンピューター室だけでなく、各教室でインターネットに接続できる環境が整いました。さらに2014年度からは、全校12学級に70インチ画面の電子黒板とプロジェクタを常備することを決めました。

岐阜聖徳学園大学付属小学校

「授業の中でインターネットで調べて、紙の教科書に戻るという機動的な使い方ができるようになった。信頼性の高い新聞記事がもとになっている『フォー・スクール』は学校現場で使いやすい」(教務主任の近藤敦至教諭)といいます。

5年1組の山崎優教諭は不定期ですが、授業前の朝のホームルームで「フォー・スクール」を使って、天声人語を黙読させ、ノートに50〜100文字程度の感想をまとめさせる取り組みをしています。