世田谷区立 砧南小学校

東京都世田谷区

防災学習でiPad駆使、記事活用で「対話」に活気

電子機器と「フォー・スクール」をフル活用した先進的な授業を実践しているのは、世田谷区立砧南(きぬたみなみ)小学校(東京都)です。2013年10月にiPad40台が導入され、早速6年生の防災教育の授業で活用が始まりました。

iPadで防災に関する記事を読み込む

授業は年間35時間ある特別学習の一環で、防災・安全をテーマに、今回は災害用伝言ダイヤルの使い方などを学びます。

菊地秀文教諭は、記事検索機能を使って、事前に「帰宅困難」「安否確認」「首都直下型地震」をテーマにした三つの記事を選択。記事は11年9月〜13年3月に、東京都内版や社会面に掲載されたものです。

「防災について教科書で学んできましたが、災害現場に実際にいた人はどう困っていたのかなどを、新聞記事では起こったことに近い形で学ぶことができます」と菊地教諭が説明。児童らは早速、iPadで検索した記事を開き、じっくり読み始めました。

ワークシートに記入した内容は電子黒板にも表示される

菊地教諭は、NPO法人「教育テスト研究センター」から委託を受け、「デジタル教科書とノートテイキングの関係」に関する研究を行っています。この関係で、教室には電子黒板やiPadのほか、大日本印刷が開発したデジタルペンを使った学習支援システムが備えられています。

最初の記事を読み込んだ児童らは、東日本大震災発生時の電話回線の様子や安否確認の問題点などについて、デジタルペンでワークシートに記入。自席で書いたワークシートの内容は、リアルタイムで電子黒板に表示されます。

「対話」の時間には記事を指し示しながら意見を伝える児童ら

次に児童らはiPadを手にとり、クラスメートと「対話」を始めました。画面を拡大したり、相手に見せたりしながら自分の意見を述べ、「私がそう考えた理由は……」と記事の該当する部分を指し示します。教室内に活気があふれる議論が続きました。

児童の発表の際は、発表者の手元の画面と電子黒板を連動させ、記事のどの部分を見ながら発言しているか、他の児童にも分かるようにして進めました。

全校児童が900人近い大規模校の砧南小

授業の最後には、NTT東日本のホームページの案内を見て、災害用伝言ダイヤルの録音と再生を実際に体験しました。

菊地教諭は「家に新聞があっても読んでいる子は少ない。でも、デジタルの機能を使うことで、子どもたちにとって遠かった新聞記事の世界が、グッと近いものになりました」と、効果を強調していました。