岡山県立 岡山東商業高校

岡山県岡山市

ディベート授業に 主張組み立ての好材料

一つのテーマについて、さまざまな視点から掘り下げた記事が掲載されている新聞の特質を、授業で生かす学校もあります。

生徒一人ひとりが、思い思いの記事を検索した

岡山市の県立岡山東商業高校では、国語科で学ぶディベートの授業で、「フォー・スクール」を活用しています。

取材に訪れた日は、3年1組の国語表現授業で「参議院は廃止すべきか」をテーマに、賛成・反対、それぞれの立場で立論の準備をしていました。

班ごとにわかれ、「フォー・スクール」で論拠となる記事を探していきます。約10回予定しているカリキュラムの、今回は3回目。生徒たちの記事検索も手慣れてきました。「二院制 意義」「参議院 大事」「一院制 問題点」など、テーマに対する意見や検証が掲載されている記事にたどり着きやすいキーワードを検索窓に入れていきます。

記事を論拠に、班ごとに話し合って立論していく

「プリントアウトした記事を手にして討論した方が説得力が増すね」「立論だけではだめ。相手も立論するからその質問も予想して反論も考えないと」。指導する熊代一紀教諭や大西佳江教諭らから、声がかかりました。

授業では「高校生のアルバイトは是か非か」、今回の「参議院は廃止すべきか」に加えて「次に生まれる時は男性が良いか」という3テーマでディベートの準備を進め、カリキュラム後半で本番を迎える予定です。

「自分の身近なことに始まり、社会や政治のことを考え、哲学的なテーマまで掘り下げていこうというものです」と、田中温美教諭。立論→予測される相手の立論→反論→最終弁論と、論理的に系統立てて考えるために、多様な意見が載る新聞は格好の題材といいます。

「放っておくと、生徒たちはインターネット検索だけでどうにかしようとする。でも、それでは論に偏りが出たり、データ不足だったりする。説得力ある立論や反論の根拠とするにはどうしても弱いんです」

岡山県立岡山東商業高校

この日、生徒たちが検索した記事は、参議院の意義そのものに触れた検証記事、「ニュースがわからん!」やジュニア向けの解説などに加え、「声」「社説」などバラエティーに富んでいました。

普段新聞に触れることが少なくなった世代には、一方の論に引きずられてしまうこともあるようです。「賛成の意見が書けません!」。ある女子生徒から悲鳴が上がりました。「参議院の弊害ばっかり記事が出てくるー」。教諭らは「検索の仕方がいけん」「今が機能しているかどうかと、本来の存在意義は別に考えないと」。きめ細やかな指導は続きました。

授業後、「検索機能が使いやすくて、知らないことがすぐわかります。小論文のテーマ探しにもいいと思う」と左近宏和さん(18)。「ディベートでは、絶対うちが勝ちます!」と、笑顔で話してくれました。