(ひととき)一枚の領収書

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 古い状差しの底に色あせた領収書があった。「平成8年5月7日、23万480円」。夫宛ての領収書だった。

 夫は東日本大震災から2週間余たった3月27日、9年入所していた特別養護老人ホームで急逝した。73歳だった。8年半が過ぎたが、いつまでも忘れないで欲しいと、声が聞こえた気がした。

 若年性の認知症

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