(書評)『熱源』 川越宗一〈著〉

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 ■アイヌの人生軸に世界を見渡す

 小説である。

 舞台は樺太から始まり、東京へ、ロシア帝国へ、南極へ、フランスへと飛んでいく。時代は明治維新から第2次大戦後まで。主人公の一人はアイヌのヤヨマネクフで、その少年期から物語はしるされ、彼はのちに山辺安之助とも名乗る。

 樺太でのアイヌの生活はいかなるも…

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