痛みと死の物語、異世界へのいざない 梨木香歩さん「椿宿の辺りに」

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 長編小説は5年ぶり。梨木香歩さんの『椿宿(つばきしゅく)の辺りに』(朝日新聞出版)は痛みから物語が始まる。静穏な筆致は少しずつ滑稽さを帯びて、主人公と読者を不思議な世界に誘い込んでゆく。

 右腕に痛みが走り、「私」はペインクリニックに駆け込む。30代なのに「五十肩、四十肩です」と言われる。名は山幸…

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