(大竹しのぶ まあいいか:229)8歳の「気」に引き込まれ

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 チャリーンと音を立て、揚げ幕が開く。

 バテバテバテと附けの音。ドッドドドドッドドと花道を駆けてくる勘太郎、8歳。勘九郎さんの長男である。七三のところで立ち止まり、見得(みえ)を切り踊り始める。それだけで、もうそれだけで涙が溢(あふ)れてくる。

 雀成会という勘太郎くんにとっては大伯母様にあたる家…

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連載大竹しのぶ まあいいか

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