(凄腕つとめにん)萩原史雄さん 増やした年間販売本数、約3億本

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 ■赤城乳業 「ガリガリ君」を売るマーケティング部長(46歳)

 2~3カ月ごとに新商品が出て、年に4億本以上が売れるアイスキャンディー「ガリガリ君」の仕掛け人だ。複数の部署から選ばれた8人でつくる「ガリガリ君プロジェクト」チームを率いて、新たな味の開発から原材料の調達、販売戦略の策定、パッケージのデザインにまで目を光らせる。どんな味なら話題になるかを考え、ニュースリリースや広告、イベントなどを駆使して、SNSによる口コミで広めてもらう戦略が得意だ。消費者の心をつかむマーケティングでチームを引っ張る。

 2012年9月に発売したガリガリ君「リッチコーンポタージュ味」。チームのメンバーが企画を持ち込んだが、会議では「まずい」「売れない」と否定的な意見が占めた。議論のさなかにコンビニの売り場を想像した。9月には温かいコーヒーやコーンポタージュ飲料が並ぶ。冷たいコーンポタージュのアイスを投入したら、お客さんは面白がってくれるのでは。「いける」と決断した。開発担当には「びっくりする味を出して」、調達担当には「北海道産にこだわって」と指示。自分はメディア向けのプレスリリースを書いた。「ガリガリ君史上、最大の衝撃!」。冷たいアイスと温かいスープという意外な組み合わせが話題を呼び、メディアで広く取り上げられた。SNSを通じた口コミで拡散し、2カ月で売る予定が、3日で売り切れた。

 原材料費や人件費の高騰で2…

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