(認知症社会)養子縁組、覚えてない 「娘」に相続権、出会いはスナック

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 ◇お金のトラブル

 東京23区内に住む80代の女性は2013年、遠い親戚にあたる中年の女性と養子縁組をした。縁組から約2週間後、「(財産は)養女にすべて相続させる」という遺言書がつくられた。

 女性には、親から相続した1億円相当の土地建物や預金がある。以前には、長年付き合いのある団体に「すべて寄付する」と周辺に繰り返し語っていた。女性に実子はおらず、いずれは養女が財産を相続することになる。

 女性は数十年ずっと一人暮らしだったが、08年ごろから「人と会ったことをすぐに忘れる」といった認知症の症状が出始めた。養子縁組した13年ごろには、部屋は足の踏み場もなくなるほどゴミが散乱していた。いま、遠戚の女性と養子縁組した当時の経緯はほとんど覚えていない。

 女性はヘルパーに介助されながら今も自宅で一人暮らしを続ける。外出はめったにせず、家で長時間、テレビを見て過ごす。

 東京都内に住む認知症の90…

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