(東日本大震災3年:4)電力 問われる日本の電源

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 原発が止まり電力は火力頼みが続く。大停電は起きなかったが、電気料金は上がっている。私たちにはどんな道があるのか。

 ■大停電の危機回避

 全国各地で記録的な大雪となった2月14日。暖房などの利用が伸び、関西電力では午前10時台、電力の供給力に対する使用率が95%に達した。95%超は電力需給が「厳しい」とされ、冬場では震災後初めてだ。

 冬は、最も電力が使われる時間帯が朝夕の2度訪れる。関電は夕方に備え、追加で電力を確保する必要に迫られた。そこで、まだ余裕のある昼間のうちに、ほかの電力会社などから電力を調達した。夜間にくみ上げた水を流して水力発電する「揚水発電」を昼の間はなるべく温存し、夕方に回してしのいだ。関電幹部は「綱渡りが続いている」と話す。

 東京電力福島第一原発事故のあと、国内の原発は次々に止まった。火力発電所も被災した東北、東京の両電力管内では2011年夏、第1次石油危機以来となる「電力使用制限令」が出た。自動車業界は電力使用が多い木、金曜日を休み、土日に働く「休日シフト」をとった。

 停止する原発が増えるにつれ、電力不安は西日本に飛び火した。とくに厳しかったのが原発に頼…

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