飲食店では、予約客が連絡なしに当日来店しない「無断キャンセル」に悩まされている。この対策として、キャンセル料を設定する店も増えている。

 飲食業界の法務を専門的に扱う石崎冬貴弁護士(東京弁護士会所属)によると、一昨年ごろから、無断キャンセルに伴う「債権回収」の相談が増えているという。コロナ禍で厳しかった飲食業界の回復に伴ってのこととみられる。

 「満席の中で来ない客の席が空き続ける。機会損失だし、食材も無駄になる」と石崎弁護士。安価な店なら、10~15分たっても来店しなければ、待っている他の客を入れる判断もできる。しかし高級店は即座に他の客を入れることも難しく、よりダメージが大きい。「野放しにしてはならない問題。消費者のマインドを変える必要がある」

 無断キャンセルは業界で「ノーショー(No show)」と呼ばれる。なぜ客は現れないのか。飲食店の予約システムを手がけるテーブルチェック(東京都)は過去に4回、無断キャンセルの実情調査を行った。

 最も多い理由は、いずれの回で…

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