ロシア国防省は1日、ショイグ国防相がウクライナで戦う部隊にさらなる武器を迅速に提供するよう、指示したと発表しました。ロイター通信が報じました。

 一方、ウクライナ中南部ザポリージャ州のフェドロウ知事は同日、ウクライナ教育科学省が同州初の地下学校5校の建設プロジェクトを承認したと、SNSに書き込みました。ロシア軍の攻撃が続く中でも、子どもたちの対面教育の機会を確保する狙いがあるとしています。

拡大する写真・図版ウクライナ戦況地図(4月21日時点)

(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)

■■■5月2日(日本時間)■■■

17:36(ベルン10:36)

スイス、160の代表団を平和サミットに招待

 スイス政府は2日、ウクライナの平和について議論する「平和サミット」の招待状を、160の代表団に送ったと発表した。侵攻を続けるロシアは招待していないという。

 「平和サミット」は6月15~16日、同国ルツェルン近郊のビュルゲンシュトックで開かれる。スイス政府によると、招待状の送付先には、主要7カ国(G7)や主要20カ国・地域(G20)が含まれるという。

 サミットの目的について、「国際法や国連憲章に基づく、ウクライナにとって包括的、公正かつ持続的な平和」への道筋について意見を交わすことなどとしている。

16:27(キーウ09:27)

ドローンで撮影、市街地が廃墟に

 AP通信は2日、ロシア軍の激しい攻撃を受けるウクライナ東部ドネツク州チャシウ・ヤールをめぐり、ドローン(無人機)で上空から撮影された動画をもとに、すでに市街地がほぼ廃虚と化していると報じた。

拡大する写真・図版2024年4月29日、ドローン(無人機)によって撮影されたチャシウ・ヤールの市街地。ウクライナ警察当局撮影=AP

 同州のフィラシキン知事は1日のテレビ番組で、ロシアの侵攻前は人口1万2500人だったチャシウ・ヤールには682人の住民が残るだけとなり、1年以上「水や電気のない生活」を強いられていると話していた。

 動画は4月29日に撮影された。APが公開した画像では、市街地で建物の多くが黒こげとなり、一部の集合住宅ががれきの山と化したり、教会の屋根が崩れ落ちたりしている様子が見て取れる。フィラシキン氏は「援助物資を届けるのもますます困難になっている」と話した。

 チャシウ・ヤールは昨年5月に東に数キロの距離にある同州の交通の要所バフムートがロシア軍に制圧されたころから、激しい砲撃を受けるようになった。今年に入ってからは、地上部隊からの攻撃なども激化。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍が第2次世界大戦の対独戦勝記念日である今月9日までの占領を目指しているとの見方を示している。

13:30(ワシントン00:30)

ロシアとの交渉「各国と方針固めた後」

 ウクライナのクレバ外相は、2日に公開された米誌「フォーリン・ポリシー」のインタビューで、6月にスイスで開催される「平和サミット」にロシアが招かれない理由について「ロシアと交渉できるのは、戦場で(ウクライナが)成功するか、和平について各国と一致した原則を共有できてからだ」と述べた。まずはロシアを除く国々と方針を固め、同国への圧力を強めた上で直接交渉に臨む考えを示した。

 クレバ氏は、こうした方針の背景には「(ロシアが一方的に南部クリミア半島を併合した)2014年から22年までに起きた現実がある」と説明。「その間ロシアとさまざまな形で約200回交渉したが、結果は(22年の)本格侵攻だった。ロシアが善意を示さない限り、交渉の意味はない」とした。

 クレバ氏はさらに「交渉で何かを得るためには何かをあきらめなければならないのではないか」とのインタビュアーの指摘に、「ロシアのプロパガンダの成功例の一つが、人々の関心を『ウクライナの譲歩』に集めさせたことだ」と反論。「それは14~22年に起きたことと全く同じだ。我々はもう十分に犠牲を払った」と述べた。

13:00(ニューヨーク00:00)

投降意思のウクライナ兵15人殺害

 国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)は2日、ロシア軍が昨年12月から今年2月にかけて、投降する意思を示していた15人のウクライナ兵をその場で殺害したことが明らかになったと発表した。ほかにも投降したか、投降しようとしていた6人を処刑した可能性があるとし、戦争犯罪として捜査するよう訴えている。

 発表によると、HRWは、ドローン(無人機)によって撮影され昨年12月2日と同月27日、今年2月19日、同月25日にSNSに投稿された映像を分析。位置情報から判明した、ウクライナ東部ドネツク州バフムート近郊のイワニウスケ村で撮影された2月25日の映像では、塹壕(ざんごう)を出た7人のウクライナ兵が、ロシア兵5人に銃を突きつけられ、防弾チョッキやヘルメットを脱いでうつぶせになっているのにもかかわらず前後からの銃撃で殺害されたという。

 投降した3人のウクライナ兵の処刑が確認された同月19日投稿の映像では、うち2人が明らかに負傷し、塹壕を出る際足を引きずっていたとしている。

02:02(キーウ1日20:02)

ウクライナ、米国含め二国間協定を推進

 ウクライナのゼレンスキー大統領は1日夜に配信した演説で、北大西洋条約機構(NATO)に加盟するまでの間、米国を含めて二国間の安全保障協定を進めていく考えを示した。

 ゼレンスキー氏は演説で、「米国を含む二国間の安全保障協定が、NATOに加盟するまでの間、我々の安全保障体制となる」と述べた。現在、七つの新しい安全保障に関する文書を準備しているとし、「ウクライナとパートナー国の共通の安全保障のために、より強力な体制を協定案に盛り込んでいる」と述べた。

 これまでにウクライナは、ドイツやフランスなど九つの国と二国間の安全保障協定を結んでいる。

00:40(ワルシャワ1日17:40)

昨年、ポーランドの新規企業の1割がウクライナ企業

 ウクライナの国営通信社「ウクルインフォルム」は1日、2023年にポーランドで起業した新規企業のうち、1割がウクライナ企業だったと伝えた。戦争の長期化で、ポーランドで事業を始める人が増えているという。

 同通信社によると、23年のウクライナ企業による起業は3万325件で、毎月約3千件ずつ増えているという。22年に始まったロシアによる全面侵攻以前は、1カ月当たり200件にも満たなかった。

 現在では、ポーランドで事業を展開する外資企業の3割以上がウクライナ企業だといい、ウクライナ企業が23年にポーランド政府に支払った税金は50億ズロチ(約1946億円)に上るという。

00:38(ドネツク1日18:38)

ドネツク州で8人死傷

 ウクライナ東部ドネツク州のフィラシキン知事は1日、ロシア軍が多連装ロケット砲を使って攻撃し、民間人2人が死亡、6人がけがをしたと発表した。

 ドネツク州では4月29日から連日、ロシア軍による攻撃を受けており、1日までに13人が死傷している。

■■■5月1日(日本時間)■■■

18:30(ザポリージャ12:30)

ザポリージャ州知事、5つの地下学校を承認

 ウクライナ中南部ザポリージャ州のフェドロウ知事は1日、ウクライナ教育科学省が同州初の地下学校5校の建設プロジェクトを承認したと、SNSに書き込んだ。ロシア軍の攻撃が続く中でも、子どもたちの対面教育の機会を確保する狙いがある。

 ウクライナメディア「キーウ・インディペンデント」によると、同州は戦闘の前線にあるため頻繁にロシア軍の攻撃に見舞われてきた。ウクライナでの世論調査によると、前線地域の生徒の81%は、オンラインで学んでいるという。

 フェドロウ知事は「私たちの目標は、希望するすべての子どもたちに対面学習に戻る機会を与えることだ」としている。

拡大する写真・図版2024年4月2日、ウクライナ北東部ハルキウ州でロシアの攻撃が続く中でも、子どもたちが安全に対面学習に戻れるよう厳重に要塞(ようさい)化された初の地下学校=ロイター

16:50(ハルキウ10:50)

ロシア軍の攻撃で車に乗っていた男女2人が死亡

 ウクライナ北東部ハルキウ州で1日、ロシア軍の攻撃があり、男女2人が死亡した。ウクライナメディア「キーウ・インディペンデント」が報じた。

 同州のシネフボウ知事のSNS投稿によると、複数の車や住宅がロケットランチャーで攻撃を受けた。死亡したのは車に乗っていた民間人という。

14:00(モスクワ08:00)

ロシア国防省、部隊へのさらなる武器提供を指示

 ロシア国防省は1日、ショイグ…

この記事は有料記事です。残り15324文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料記事です。残り15324文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料記事です。残り15324文字有料会員になると続きをお読みいただけます。