【岩手】盛岡市内丸の復興応援店「りあすぱーく」で、能登半島地震の被災地で作られた陶器や手芸品などが売られている。同市の復興支援団体「SAVE(セーブ) IWATE(イワテ)」が手がけた。

 店内には能登半島の約40種類の作品が、東日本大震災の沿岸被災地の特産品と並び、置かれている。被災地を支援しようと、同団体が甚大な被害を受けた石川県珠洲市や輪島市などへ出向き、仕入れた。

 珠洲市の陶芸家・坂本市郎さん(63)の伝統工芸「珠洲焼」の陶器も展示されている。坂本さん宅は地震で傾き、ギャラリーの壁が崩れ、作りためた作品の大半が割れてしまった。今回販売されているのは、奇跡的に残った作品だ。

 ほかに、珠洲市の避難所で被災者が手作りした、お手玉のような大きさの布製の「福人形」など、彩り鮮やかな手芸・工芸品も置かれていて人気だ。「輪島朝市 ホタルイカの素干し」など海産物の加工品や名物のお菓子などは売り切れてしまうほどの人気で、改めて仕入れたという。営業時間は午前10時30分~午後5時。月曜日は休店。

 3月20~24日には、同市のパルクアベニュー・カワトクでも販売された。同団体の寺井良夫理事長(66)は、「被災した蔵に無事に残っていた輪島塗の器など、今後も(被災地に)足を運んで仕入れ、支援につなげたい」と話している。(東野真和