近年、世界では月や火星への宇宙探査が活発になってきている。一方、ロシアによるウクライナ侵攻も宇宙開発に影響を及ぼすなど課題もある。朝日地球会議2023では、宇宙開発の未来について、宇宙飛行士の土井隆雄さんと、千葉工業大惑星探査研究センター所長の荒井朋子さんが話し合った。

 まず初めに、土井さんが京都大で研究している「有人宇宙学」について解説。「私たちが宇宙で社会をつくっていくためには、持続可能な宇宙開発が必要になる」と話し、世界初となる木造人工衛星の開発に取り組んでいることを紹介した。

 次に、ふたご座流星群のもととなるちりを噴き出した小惑星への探査計画について荒井さんが説明。「この小惑星フェートンは地球に衝突する可能性もある。近くまで行って探査することが重要だ」と意義を語った。

 次は月探査をテーマに語り合った。米国では昨年、新型ロケットが打ち上がり、有人月探査「アルテミス計画」が幕を開けた。計画では、2025年には宇宙飛行士が月面に降り立つことを目指している。土井さんは「月までは1週間で往復できるような距離。月まで行く技術はすでにあるので、その先の月面での生活について考えるとワクワクする」と話した。

 また、アルテミス計画では30…

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