米ドルなどで運用する「外貨建て保険」の販売額が、再び増えている。米欧の金利が上がり、銀行など金融機関が販売に力を入れているもようだ。ただ、為替の変動で元本割れするおそれもある。リスクについて契約者の理解を得た上で販売しているか、金融庁は監視の目を強めている。

 外貨建て保険は、顧客が一括で払った保険料を金利の高い国の通貨に換えて運用する。米ドル建ての保険は米国債で運用することが多く、米金利上昇に伴い、契約者に約束した利回り(予定利率)が4%台の商品もある。死亡時や入院時などの保障に加え、1%程度の円建て保険に比べて高利回りなのがメリットだ。

 金融庁によると、銀行による外貨建て保険の販売額は2021年度下半期の0・7兆円から22年度上半期に1・2兆円に急増した。

 保険を引き受ける生命保険会社も恩恵を受ける。外貨建て保険を多く取り扱う第一生命は、23年3月期の保険料等収入が前年比25%増の6兆6354億円に。8年ぶりに業界トップに返り咲く原動力となった。

 外貨建て保険は円建てに比べ手…

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