ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)の外相会議が1日、南アのケープタウンで始まった。2日にかけて加盟国の拡大などを協議する。ロシアによるウクライナ侵攻以降、主要7カ国(G7)が対ロ・中国で結束を強めるなか、一部の国には米欧への対抗軸を強化する狙いもあり、議論の行方が注目される。
議長国を務める南ア国際関係・協力省は、会議2日目にアフリカ諸国やBRICSの友好国計15カ国の外相を招待している。拡大を議論することには前向きな姿勢だ。同省のパンドール大臣は3月、インド系メディアの取材に「拡大の議論をする準備はある」としつつ、加盟国選定の基準作りが重要だとも指摘した。
急激に活気づくBRICS拡大案の旗振り役になっているのが中国だ。
「近年、少なからぬ国々がBRICSへの加盟意欲を示している。新鮮な血を入れることはBRICSに新たな活力をもたらし、加盟国の影響力を高めるだろう」
習近平(シーチンピン)国家主席は昨年6月、オンラインで開かれたBRICS首脳会議でこう演説し、「加盟国拡大のプロセスを進め、志をともにする国々を早くBRICSの大家族に迎え入れよう」と訴えた。
「数の力」欲する中国
米中対立に加え、ロシアのウ…
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