渡良瀬遊水地で屋根用の茅の刈り取りが最盛期 四国からの需要も

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根岸敦生
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 栃木、群馬、埼玉、茨城の4県にまたがる渡良瀬遊水地は、茅葺(かやぶ)き屋根に使う茅の刈り取りシーズンを迎えている。高さは2~3メートル、硬くてしなりがあり、全国でもトップクラスの品質と評判だ。

 刈り取りに取り組んでいるのは、栃木県小山市下生井の池貝孝雄さん(68)一家。はた目にはヨシとの区別がつきにくいが、茅はヨシより細く茎の中に白い毛が生えていて、折れにくいという。「ヨシよりもやや乾燥した場所に生えている」と池貝さん。

 約2ヘクタールの刈り取りは長男の清隆さん(40)、次男の将大さん(36)との3人がかりの作業だ。牧草の刈り取り用だったトラクターを改造して茅を刈り倒し、その後、束にしていく。今年は約20日かかった。

四国で唯一の茅葺き職人の元へ

 収穫した茅は四国で唯一の茅葺き職人の川上義範さん(75)=高知県梼原町=の元に送っている。「うちの茅がいい、と川上さんがほめてくれて、もう20年来の取引です」という。

 渡良瀬遊水地では2021年…

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