ゼレンスキー氏「帰還の年に」 侵攻312日目、新年のビデオ演説

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 ロシアから侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は1日、動画による「新年のあいさつ」を配信した。昨年はロシアによって多くのことが「奪われた」とし、2023年を「帰還の年にしよう」と呼びかけた。

 約17分間の動画は、SNS「テレグラム」やウクライナ大統領府のウェブサイトで配信された。カーキ色のダウンジャケットを着たゼレンスキー氏が暗闇の中に立ち、時折、悲惨な戦禍の映像が差し挟まれた。

 「今年(22年)は2月24日から始まった」。スピーチはそう始まる。この日の未明、ロシアは「特別軍事作戦」と称した侵攻を始めた。ゼレンスキー氏は「暗かった。騒々しかった。多くの人にとってつらいもので、一部の人にとって怖いものだった」と述べた。

 23年1月1日で、侵攻開始から312日目となる。国連によると、侵攻によってこれまでに、少なくとも429人の子どもを含む6884人の民間人の犠牲が確認されている。国連は、実際にはこの数よりもはるかに多いとみており、正確な犠牲者数はわかっていない。

 ゼレンスキー氏は「私たちは2月24日、別の人生へと目を覚ました。誰が誰かを認識した。友が、敵が、そして最も重要なことに、私たち自身が何をできるのかを知った」と述べた。

 ロシアによる侵攻開始当初、ウクライナが短期間で征服されるのではないかとの臆測も流れた。ゼレンスキー氏も「降伏以外の選択肢はないと言われた」と振り返った。だが、ウクライナ軍による防衛は今も続いており、「私たちはこう言うだろう。勝利以外の選択肢はない、と」とした。

 また、「私たちは何も失って…

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