僕が選んだ最先端の学び方 分身ロボットで「出席」、放送や司会も

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編集委員・宮坂麻子
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 太平洋に面した人口約9千人弱の徳島県海陽町。全校児童約50人の町立海部小学校に、遠方から「分身ロボット」を使って授業に参加するという、「最先端」の学びに挑む少年がいる。

不登校を機に、東京の自宅→徳島の小さな学校へ

 東京都内に住む6年生のSOLA(ソラ)さん(12)だ。不登校になったことがきっかけで、この方法を始めた。

 給食の時間に校内放送が流れる。「キュウショクノ ジカンガ オワリマス。マダ タベオワッテイナイヒトハ オシャベリヲセズ タベマショウ」……。実はこれ、放送委員長であるSOLAさんが、都内の自宅からロボットの音声で流す放送。自分、キャラクター、アナウンサーなどと声を使いわけ、起きられない朝の放送はタイマーの自動音声にする。

 全校朝会では、体育館に集まった全児童の前に「ペパたん」とSOLAさんが名付けた分身ロボット「Pepper(ペッパー)」が立って司会をする。「マエニナラエ ナオレ。コレカラ ゼンコウチョウカイヲ ハジメマス」……。これもSOLAさんが、東京から遠隔操作で動かしている。

 SOLAさんが、都内の公立小で最初に登校しづらくなったのは、コロナ禍初期の2020年5月の連休明け。4年生だった。この年、秋の運動会が終わるとほぼ登校できなくなった。

テクノロジーを使い、最先端の「登校」をする子どもたちの取り組みを、上下2回で紹介するシリーズの初回です。徳島県の小学校の事例を取材しました。

 両親が理由を尋ねても答えな…

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