大人は1日に体の中の10%の水を失い、乳児では25%の水が失われることが、5604人を対象にした国際共同研究でわかった。体の中の水の出入りは非常に速く、水分補給の重要性が再確認された。体の水の出入りを推定する式も開発し、災害の際に必要な飲み水の確保や、気候変動による水不足の予測に役立ちそうだという。
水は生命維持に欠かせない。乳児の体の6割、成人男性は53%、女性は45%が水分で構成される。食品や飲み水などから摂取し、呼吸、尿や汗などで排出される。どのくらいの早さで体の水が入れ替わるのかは、体の水分量に対して1日に失う平均的な水分量の「代謝回転率」で示されるが、よくわかっていなかった。
医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府茨木市)、筑波大、早稲田大や米英中国などの共同グループは、これまで実験的に調べられたデータを大規模に集め、23カ国の生後8日から96歳まで5604人のデータを解析した。
その結果、平均でみると代謝…
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