サザエさんのオリジナル漫画をもとに、掲載当時の世相を振り返る朝日新聞土曜版beの連載「サザエさんをさがして」。今回は1946年5月掲載の漫画を題材に、馬車輸送について掘り下げました。サザエさんは道ばたで馬に出くわしてもなぜ驚かないのか? 取材を進めると、戦後復興を支えた馬たちの姿が浮き彫りになってきました。

 英会話のテキストを歩きながら読みふけるサザエ。前を見ていないのだから事故が起きる。荷車をひく馬に衝突してしまう。

 注目すべきはサザエが馬の存在を自然に受け入れていること。サザエ一家は東京都内に住んでいる。道ばたで馬に出くわしたら、まずそのことに驚くのでは?

 漫画の掲載は1946(昭和21)年5月。そういえば昭和20年代の「サザエさん」にはよく馬が描かれている。その頃の東京では馬が珍しくなかったのだろうか。

 物流の歴史などを専門に扱う「…

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