不登校もいじめも増加「根本は同じ」 専門家が読み解く背景

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聞き手 編集委員・宮坂麻子
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 文部科学省の調査で、2021年度の不登校の小中学生は前年度から約4万9千人増えて、過去最多の24万4940人となった。いじめも2年ぶりに増加に転じ、過去最多を更新した。これはコロナ禍の影響なのか。不登校やいじめの問題に詳しい、愛知教育大の元副学長で名誉教授の折出健二さんに聞いた。

 不登校の増加も、いじめの増加も、根本はつながっている。他者とのつながりがうまく持てない子どもが増える中、「黙食」など行動制限が増し、長引くコロナ禍で学校や家庭に息苦しさを感じて、孤立化がさらに進んだ結果だろう。

余裕失う大人たち

 コロナ禍前から学校では、「…

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    内田良
    (名古屋大学大学院教授=教育社会学)
    2022年10月29日21時42分 投稿
    【視点】

    今回の2021年度の調査では、都道府県別にみると、小学校・中学校・高校・特別支援学校について、1000人あたりの認知件数は、山形県が最大の126.4人、愛媛県が最小の12.8人で、約9.9倍の開きがあります。 いじめは、見つけようと尽力す

    …続きを読む