信じること、疑うことのバランスとは 牧師の教授が語るカルトと社会

有料記事ほんまもん

聞き手 編集委員・石合力 写真・筋野健太
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 マインドコントロールやカルトの誘いから学生をどう守るか。宗教と社会はどう向き合うべきか。宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」をめぐる議論が高まるなか、同志社大学神学部教授の小原克博さん(56)は神学者、そしてプロテスタントの牧師としての立場から積極的に発言を続けています。

小原克博さんのプロフィル

こはら・かつひろ 大阪市出身。ドイツ・ハイデルベルク大などに留学。同志社大学大学院博士課程修了。現在、同大神学部長。創立者新島襄が掲げた「良心」を現代に展開する良心学研究センターを設立し、センター長を務める。日本基督教団の牧師でもある。

 ――学内でもカルト対策があったそうですね。

 「神学部がカルト対策の中心的な役割を担ってきました。テニスサークルが旧統一教会のダミー団体だったことも頻繁にあった。間接的なグループを作って、そこにまず学生を引き込む手法です。具体的にサークル名を挙げて注意喚起していた時代もあります。その後、学内の先生を顧問にする公認団体だけが、学内で勧誘できるようになりました」

 ――旧統一教会や「エホバの証人」など、カルト的な宗教とキリスト教を区別する方法はありますか。

 「神学や教義上では客観的な…

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