3年に1度の介護保険制度の見直しで、社会保障費の抑制のため、サービス利用時の負担増や、要介護の5段階のうち「軽度」とされる1と2の人の一部のサービスを保険給付の対象から外すことなどが議論されている。これに対し、公益社団法人「認知症の人と家族の会」が反対を訴える署名集めを開始。拡散に使ったキーワードがツイッターで一時トレンドワードに入った。介護の話題がトレンド入りする事態は珍しく、同会は「負担増が前提になっている議論の流れを変えたい」とする。
「要介護1と2の保険外し」トレンド入り
家族の会はオンライン署名サイト「Change.org」で、9月13日から署名を募り始めた(https://chng.it/59Q49xSd)。「自己負担2倍」「ケアプラン作成有料化」などのキーワードで拡散を呼びかけ、一時、そのうちの「要介護1と2の保険外し」がトレンド入りした。
署名はオンラインで約4万1400人分、紙でも約5400人分が届いた(17日時点)。
介護保険制度の見直しは、年末の予算編成に向け、厚生労働相の諮問機関・社会保障審議会の介護保険部会で議論が進む。一方、それに先立ち、財務相の諮問機関・財政制度等審議会は、サービス利用時の利用者負担を「原則2割とすることや2割負担の対象範囲の拡大を図ること」、要介護1・2の人の訪問介護とデイサービスを対象から外すことなどを求める建議を財務相に出している。
負担が増えれば、サービスの利用をためらう人はどのくらいいるか。記事後半では利用者などに聞いた調査結果も紹介しています。
現在の介護保険では、サービ…
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- 【視点】
自己負担「原則2割化」も「ケアプラン有料化」も、要介護1・2の人の一部サービスを介護保険本体から切り離す見直しも、万が一実現すれば、制度施行以来と言えるほどの大改正です。しかし、そうした議論があること自体、あまり知られていません。オンライ
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