第2次岸田改造内閣の5閣僚が8月14日、NHKの番組「日曜討論」に出演し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と今後は関係は持たない考えなどを示した。改造内閣では、閣僚のうち6人(14日時点)に旧統一教会側との接点が確認されている。副大臣や政務官も、教団との接点が次々と明らかになっている。(「旧統一教会との関係『これから先は付き合わない』 岸田改造内閣閣僚」、14日配信)

 政権与党の足元を揺さぶっている旧統一教会をめぐる問題について、お笑い芸人でYouTuberのせやろがいおじさん(本名・榎森耕助さん)は、率直な思いをコメントした。

 「『これまで』の総括をせずに『これから』について語るこの自民党仕草(しぐさ)は永田町でしか通用しない、ある意味では議員特権だなぁとすら感じます」

 会社でミスをしてクライアントに叱責(しっせき)された時、「次は頑張ります」と謝罪したら、どうなるか。そんなたとえ話を挙げた上で、クライアントが知りたいのは、ミスが起きた理由と具体的な再発防止策のはずだと指摘。「『次は頑張る』という、いかにも仕事が出来ないダメ社員が言いそうなセリフを、日本の舵(かじ)取りを任されている政治家さんが仰(おっしゃ)っている」と皮肉った。

 NHKの番組では閣僚から、これまで教団の友好団体に会費を払うなどの一定の関わりがあったことを認めた上で、関係を見直すとする説明が相次いだ。

 加藤勝信厚生労働相は友好団体の懇親会費を支払ったと説明し、「旧統一教会に絡んで、様々な裁判が行われてきている。国民からも大変高い関心を持たれている」と言及。首相から教団との関係の点検・見直しを指示されたことに触れ、「関係をきっぱり整理させていただく」と話した。資金管理団体が教団の友好団体に会費を支出するなどしていた山際大志郎・経済再生担当相も、「社会で様々な問題があると言われている団体とのお付き合いは、公人として避けなくてはいけない。点検したうえで、これから先はお付き合いはしないとしっかりとお示しをすることが大切だ」と語っている。

 これらの発言を踏まえ、せやろがいおじさんは「関係を断つということは、何かしらの問題があるということ」と指摘した上で、次のようにコメントを締めくくった。

 「旧統一教会との関わり方は各政治家で濃淡がありますが、どのような関わり方をしている人がいて、その関わり方にはどういった点が問題があるのか、総括して国民に示すのが岸田さんの仰る『丁寧に説明する』ということではないでしょうか」

 この記事には、前田直人・朝日新聞コンテンツ戦略ディレクターもコメントしている。

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