9歳でプロ入りの藤田さん、イスには座布団3枚 囲碁の「英才採用」

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大出公二 尾崎希海
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 3年前、囲碁の史上最年少棋士としてプロデビューした仲邑菫二段(13)は小学5年だった。今回プロ入りする藤田怜央さん(9)は小学3年。天才は真剣勝負の経験が早ければ早いほど大成する。そうした考えのもとにつくられた英才採用制度が、超早成の棋士を生んだ。

 関西棋院は4月、先に日本棋院が仲邑二段の採用の際に適用した制度を参考に、「英才特別採用規定」を設け、藤田さんを採用した。ねらいは「未来のトップ棋士として活躍が期待される人材に、いちはやくプロとしての経験を積んでもらうため」。仲邑二段はプロ4年目の今年、女流名人戦の挑戦権獲得など、史上最年少のタイトル獲得まであと一歩と迫るブレークを遂げた。藤田さんには仲邑二段につづく活躍を、と期待する。

 関西棋院によると、これまでの世界最年少プロ記録は、藤田さんより3カ月遅い韓国の曺薫鉉(チョフンヒョン)九段(69)と中国常昊(じょうこう)九段(45)の9歳7カ月。いずれも大成し、世界戦で優勝している。藤田さんの目標も「世界一」だ。

 藤田さんが通う囲碁道場の師範で、小学生時代の仲邑二段とも対局経験がある佐田篤史七段(26)は「2人とも別格だが、当時の仲邑さんと比べると、僕の感覚では怜央が上回る。小学生とは思えない柔らかい発想で打ってくる」と話す。

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