タリバン「勧善懲悪省」幹部に聞いた 女性の顔出し、なぜ禁止ですか

カブール=石原孝 乗京真知
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 アフガニスタンを支配するイスラム主義勢力タリバン暫定政権の「勧善懲悪省」幹部が、首都カブールで朝日新聞の取材に応じた。同省は全国に7千人強の職員を置き、イスラム法のルールが守られているかを監視しているという。

 5月下旬から6月中旬にかけて現地入りした朝日新聞記者の取材に応じたのは、同省のムハンマド・サディク・アキフ報道担当幹部。

 同省が女性に対し、顔をスカーフなどで覆うよう命令している理由についてアキフ幹部は「(イスラムの教えでは)夫以外に女性の美しい部分は見せてはいけない」からだと説明した。さらに、繰り返し命令が破られた場合には、女性に代わって夫ら身内男性を裁きにかけると語った。

 男性のひげについても「預言者らはひげが長かった」ことから、「切りそろえてはならない」との見解を示した。

 旧タリバン政権時代に女性の権利を厳しく制限するなどして「宗教警察」と恐れられた同省は、昨年8月のタリバン復権後、国民に向けて少なくとも八つの命令を発出。タリバンのイスラム法の解釈を根拠に、女性が1人で遠出することや、男女が一緒に公園に行くことなどを禁じている。(カブール=石原孝乗京真知

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