離婚した母、ペンキまみれの手で育ててくれた オズワルド・伊藤さん

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聞き手・桑原紀彦
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 漫才日本一を決める「M―1グランプリ」で昨年、準優勝に輝いたお笑いコンビ「オズワルド」の伊藤俊介さんは、母子家庭で育ちました。働きづめの背中を見て、「お金を稼いで楽をさせてあげたい」と子ども心に決意したそうです。売れっ子の仲間入りをした今、何を思うのでしょうか。

 母からは「男は、カネと包容力だ」と言われて育ちました。

 父は道路工事会社を営んでいましたが、バブル崩壊のあおりで会社は倒産。千葉の当時の自宅には借金取りが押しかけるようになりました。

 自分が小学校に上がる前に両親は離婚。友人の家に住まわせてもらったりした後、自分と母、2人の妹、伯母、祖母の6人で、2部屋とリビングしかないアパートで暮らす生活が始まりました。

 母はスナックで働いていましたが、寂しくて「夜は一緒にいてほしい」とせがむと、牛乳配達の仕事に移り、次に何の経験もないところからペンキ職人を始めました。帰ってくると、手がペンキまみれで全然落ちない。仕事中、屋根から落ちたこともあります。それでも、しんどそうな姿は見せなかった。

妹の沙莉さんと誓ったこと

 当時から子役だった妹の沙莉…

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