51チームの対戦決まる 高校野球長崎大会 組み合わせ抽選会

三沢敦 有近隆史
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 第104回全国高校野球選手権長崎大会(長崎県高校野球連盟、朝日新聞社主催)の組み合わせ抽選会が17日、大村市の市体育文化センター(シーハットおおむら)であり、51チーム(55校)の対戦相手が決まった。開会式は7月7日午後2時から長崎市の県営野球場で行われる。前回は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小して開催されたが、今回は3年ぶりに全チームが参加する。式後、島原農と猶興館の開幕試合で12日間の熱戦の火ぶたが切られる。

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 抽選会には各校の主将が集まった。シード8校は昨秋と今春の県大会、NHK杯の結果をもとにポイント制で決定。第1シードから順に海星、長崎日大、諫早農、長崎商、大崎、創成館、波佐見、長崎南山となった。シード校以外の各校の主将が順にくじを引いていった。

 開会式直後の開幕試合は島原農と猶興館の対戦に。島原農の草野優輝主将は「勢いに乗れば全員がヒットを打てる力がある。チーム一丸となって全力プレーでぶつかりたい」。猶興館の藤沢直弥主将は「連合チームでの出場が続いたが、今回は単独で戦える。チャンスで1点でも多く奪いたい」と意気込みを語った。

 連合チームとして出場するのは、上対馬・佐世保商・平戸と、口加・国見・島原翔南の2チーム。佐世保商の新粥壮真(しんがいそうま)主将は「選手同士のコミュニケーションを心がけている。当初は守備のミスが多かったが、上達してきた。本番までに打撃力を向上させたい」。口加の森原理主将は「土日を中心に合同練習や練習試合を重ね、全員で基礎を確認し合っている。まずは1勝をつかみたい」と話した。

 県高野連の黒江英樹理事長は「シード8校が軸になるが、実力は伯仲し、混戦模様だ。どのチームも夏に向けて調子をあげている。シード以外にも勝機は十分にある」と話した。(三沢敦)

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 7月7日に行われる全国高校野球選手権長崎大会の開会式の選手宣誓は、長崎工の原口央涼(おうすけ)主将に決まった。「運良すぎです」と戸惑いながらも、「自分の宣誓で大会を盛り上げたい」と意気込んだ。

 選手宣誓には、約40人の主将が立候補。台の上に並んだ封筒から、「宣誓者」の紙が入ったものを引き当てた。「紙をひいた瞬間に、少し厚いなと思ってまさかと思ったら、宣誓と書かれていたのでびっくりしています」と原口君。驚きが大きすぎて、少し動揺したという。

 宣誓の言葉は、「チームのみんな、親、指導者の言葉を入れながら作っていきたい」。高校3年生で迎える最後の夏。「自分が入部してから思うような結果が出ていない。ベスト8をめざしたい」。活躍を誓った。有近隆史

Aブロック

 昨秋の県大会とNHK杯を制した海星が総合力で優位。向井、宮原を軸に投手力も充実し、打線に切れ目がない。春の県大会とNHK杯で8強入りした長崎南山も松田、レイガーの「二枚看板」が注目を集めそう。NHK杯地区予選で大崎と激闘を演じた鹿町工も投打にまとまりがあり、南山との対戦になれば好カード。エースで主砲の川村が引っ張る小浜も上位を狙える力がある。

Bブロック

 昨夏の甲子園で16強の長崎商が上り調子だ。3~4投手の細かな継投策が板につき、NHK杯で準優勝した。好敵手は春の県大会準優勝の大崎。140キロの速球が武器のエース勝本ら投手陣が充実し、両者の対戦が実現すれば、昨夏の決勝と同じ注目カードになる。長崎西はNHK杯で長崎日大を破り4強入りし実力は十分。機動力が持ち味の長崎工も目が離せない。

Cブロック

 昨秋と春、NHK杯の3大会でいずれも4強入りした諫早農に安定感がある。エース浜崎は多彩な変化球と緩急をつけた投球が持ち味で、スタミナも十分。最速141キロのエース石本を擁し、足や小技をからめた攻撃が得意の創成館が対抗馬。春4強で、NHK杯からプロ出身の監督が指揮を執る九州文化学園も投打の総合力が高い。壱岐も着実に力を付け、上位進出の可能性がある。

Dブロック

 選抜出場の長崎日大と春の県大会優勝の波佐見が抜きんでている。長崎日大はコーナーを巧みに突く右腕種村とキレのある球で三振を狙う左腕川副を中心に投打のバランスがいい。波佐見は春以降、急成長したエース渡辺が持ち前のマウンド度胸と制球力でどこまで踏ん張れるか。昨秋の県大会8強の長崎明誠、古豪の清峰や瓊浦も着実に力を付けている。長崎北陽台にもチャンスがある。

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