CARPウォッチャー榮真樹 「右の大砲」期待、変化を恐れぬ末包

広島ホームテレビ・アナウンサー
[PR]

 【広島】「毎日一瞬で終わるぐらい充実している。プロのレベルの高さにやられる日もあるけど、そこもしっかり自分の中で受け止めながら成長できているかなと思う」。結果に一喜一憂せず、前だけを見据えている末包昇大。「開幕から自分らしさをしっかり出せているとは思う」。今月8日のDeNA戦で、球団の新人としては30年ぶりとなる満塁ホームランを放つなど、持ち前の長打力を存分に発揮している。

 開幕戦は7番・右翼でスタメン出場。「(開幕スタメンを)口で伝えられたことはない。そこまでの緊張感はなかったので『大丈夫かな』とは思ったけど、グラウンドに入ると違った緊張感があった」。並の新人であれば、重圧に押しつぶされそうになる。ただ、末包は違った。3安打の活躍で、チームの勝利に貢献。鮮烈なデビューを飾った。開幕から40試合が経過し、スタメンの機会こそ減ったが、打率は3割を超え、長打率は新外国人のマクブルームに次いで2位。25歳の一振りが、相手にとって脅威であることは間違いない。「タイミングが全てかなと。もうひとつはボール球を振らないこと。何でもかんでも振りにいってしまうと自分のカウントにできないので、どっしり構えて打ちにいけたらなと思っている」

 打席で感じたことを無駄にせず、結果を出すためには変化を恐れない。今は打席に立った際、重心を軸足側に置き、バットを持つ手の位置が上下しないよう、打撃フォームの改良に取り組んでいる。「少しずつだけど変えていけている。それが自分の中ではまってくれば、もっと結果は出せると思う」。研鑽(けんさん)の日々に迷いはない。

 プロ入りから寄せられる“右の大砲”としての期待。末包は自分の立場を十分に理解している。「長打が自分の持ち味。チームから求められているものだと思うので、自分が長打を打って起爆剤になれれば」。現状に満足せず、バットを振り続ける25歳の成長が、チーム浮沈のカギを握っている。(広島ホームテレビ・アナウンサー)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら