核兵器を初めて全面的に違法とする核兵器禁止条約の第1回締約国会議が6月、オーストリアのウィーンで開かれる。開会まで1カ月余りとなり、10日、松井一実・広島市長が現地での出席を正式に表明した。参加を決める被爆者や市民団体なども相次いでいる。一方、新型コロナウイルスの影響などで参加を断念する人もいる。(福冨旅史、岡田将平、大久保貴裕)

ドイツは「オブザーバー参加」へ

 第1回締約国会議は6月21~23日に開かれる。批准国・地域の首脳らが、核兵器廃棄の期限や検証措置、核被害者援護の方法などを話し合う。

 非締約国やNGOもオブザーバーとして招待される。米国の「核の傘」の下にあり、条約に加わっていない日本政府はオブザーバー参加に慎重な姿勢だ。一方、北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、同じく米国の「核の傘」の下にあるドイツやノルウェーはオブザーバー参加の意向を表明した。

 会議に先立ち、国際NGO「核…

この記事は有料記事です。残り1466文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料記事です。残り1466文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料記事です。残り1466文字有料会員になると続きをお読みいただけます。