政治とカネ問題「幹事長になってたたかれた」 小選挙区落選の甘利氏

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上嶋紀雄
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 10月の衆院選神奈川13区で、自民党幹事長だった甘利明氏(72)が立憲新顔の太栄志氏(44)に敗れた。重複立候補した比例区復活当選したものの、自民党の現職幹事長が小選挙区で敗れたのは初めて。現金授受問題を抱える甘利氏に対する有権者の視線は厳しかった。

 得票数は甘利氏が12万4595票、太氏が13万124票で、太氏が5529票上回った。正直、選挙前にこの結果を予想するのは難しかった。

 甘利氏は前回まで比例復活を含めて12回当選。現金授受問題で2016年1月に経済再生相を辞任し、「みそぎ選挙」となった17年の前回衆院選では、希望の党から立った太氏に約6万4千票差のダブルスコアで圧勝していた。

 13区では共産党が候補擁立を取り下げて与野党一騎打ちの構図になったが、3人が立候補した前回は甘利氏の12万7214票に対し、太氏と共産党候補の票は足して10万票近く。甘利氏が幹事長就任後、問題が再燃し、野党から説明責任を果たしていないと追及されていたが、反自民のうねりが強いわけではない。組織力に劣り、市民ボランティアに支えられる太氏がどこまで詰め寄るのかが焦点だった。実際、太氏の陣営関係者も「比例復活当選してくれたら」と本音を漏らしていた。

 甘利氏本人も当初は余裕さえ感じられた。応援演説で全国各地に足を運び、最初に地元に入ったのは公示2日後。海老名市での企業関係者による決起大会だった。ツイッターにはこの日、「選挙期間中地元に入れるのは今日の2時間だけ」と書き込んだ。

接戦報じられ陣営動揺、白黒のポスターも問題に

 甘利氏の陣営関係者に動揺が…

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