第1回PCに私の水着写真 准教授のセクハラ、謝罪求めると「証拠がない」

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 は? これは一体、どういうこと?――。

 関東の大学で生物系の研究をしていた女性は、研究室代表だった男性准教授のパソコン画面を開いて目を見張った。

 非常勤の教務補佐員として、大学の研究室に勤めていた2005年。20代のときのことだ。

 当時、パソコンは研究室に数台しかなく、准教授の机の上にあるデスクトップパソコンで作業することもあった。

 その少し前に、准教授や学生らと沖縄県の離島に研究のため滞在していた。

 取得したデータを分析しようと、女性の隣に座っていた准教授の指示で、データを探していたときだった。

 そのとき、自分の名前がついたフォルダーを見つけた。

 「私の名前のフォルダーがある! なんだろう」

 そう言いながら、何げなくクリックした。

 目に飛び込んできたのは、自分の水着姿の写真だった。

 スクロールしないと全部見られないほどの枚数だった。

 座っている写真、遊んでいる写真、正面を向いているものや、横顔。様々な表情の自分が写っていた。

大学で指導者の男性教員からハラスメントを受けても、女性研究者の多くは我慢している現実があります。勇気を出して大学の相談室に訴えても、立場の弱さもあって、適切な対応が受けられるとは限りません。二重のダメージが彼女たちを傷つけます。

 しっかりと自分にピントがあっていて、背景がぼやけていたことを覚えている。

 准教授は画面を直視したまま、女性の隣で、何も言わずに固まっていた。

 説明する言葉もなかった。

 女性は一瞬言葉を失ったが…

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