インドの農民たちが1年以上抗議した法律、モディ首相が撤回表明

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ニューデリー=奈良部健
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 インドで農産物取引の自由化などを促す農業関連法に農民たちが1年以上抗議し続けている問題で、モディ首相は19日、「全ての農民の皆さんを説得することができなかった。この法律を撤回することを決めた」とテレビ演説で述べた。

 この日は、シク教の教祖グル・ナーナクの誕生日で、幹線道路を占拠して抗議を続けてきた農民の多くもシク教徒だった。「誕生日プレゼントだ」と喜ぶシク教徒らは、お菓子を配ったり踊ったりして祝った。

 シク教徒が過半数を占めるパンジャブ州のほか、農民の多いウッタルプラデシュ州では来年2~3月、州議選が予定されているため、彼らの投票行動をにらんだ決定とみられている。

 モディ政権は昨年9月、農業経営の大規模化や流通網の効率化を目指し、これまで地域の卸売市場などに限られていた農作物の販路を自由化する法律を成立させた。農民が直接どこでも売れるようにする狙いだった。だが最高裁は今年1月、価格低下を懸念する農民による大規模デモが収束しないことを受け、一時的にこの法律を停止する措置を講じていた。

 政府は「新法で収益は拡大す…

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