羽生結弦は「神でもあるけど…天使です」 三浦佳生がNHK杯に挑む

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坂上武司
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三浦佳生物語(上)

 すっかり辺りが暗くなった東京・東伏見のダイドードリンコアイスアリーナ。外にあるアスファルトの通路を、猛然とダッシュするジュニア男子選手を見つける。

 マスクをつけ、約25メートルある通路を思いっきり3往復。道にある落ち葉が、走る勢いで舞い踊っていた。

 「羽生結弦選手へのリスペクトです。羽生選手のアップしている姿を見て、自分もダッシュを採り入れてみようと。屋内より外の方がいいかなと。その方が演技で動きが良くなるかなと思って、今年からやっています」

リスペクトする羽生結弦と7月に共演。改めて感じた思いとは

 その約30分後、彼は勝負のリンクに上がった。

 10月30日、東日本選手権のジュニア男子フリー。ショートプログラム(SP)首位の三浦佳生(かお)(16)=目黒日大高=は最終滑走。予定していた3本の4回転のうち、冒頭のトリプルアクセル(3回転半)に続く4回転サルコーは1回転に。残る2本の4回転トーループは着氷させたが、出来栄え点(GOE)はマイナス。それでも2位に17・11点の大差をつけて、大会2連覇を飾った。

 「ダッシュで動き過ぎてしまったかな」。自慢のジャンプをきれいに決めることができず、頭をかいた。

 そんな三浦は、12~13日に行われるグランプリ(GP)シリーズのNHK杯(東京・代々木)に出場する。昨年も出場したが、海外選手が出場する本物のGPシリーズとしては初参戦だ。16歳はいやが応でも力が入る。

 「もうワクワク感しかないです。五輪で金、銀のメダリストという、テレビで見ている存在と一緒に滑ることができる。GPのデビューで、こんな貴重な体験はない」。“もう早く試合をしたい”――。そんな勢いだ。

 昨年、初出場した全日本選手権で7位に入り、新人賞をもらった。三浦は男子の次世代を担う16歳だ。そんな三浦の憧れは、五輪2連覇の羽生結弦(ANA)だ。

 羽生とは今年7月にはアイスショーのドリーム・オン・アイスでも共演した。改めて感じた思いはこうだ。

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 「神でもあるし……。神でも…

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