「肉を焼くだけじゃない」南アフリカのBBQ 人種超えた国民文化

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ヨハネスブルク=遠藤雄司
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 南アフリカ人の夏の楽しみと言えば、「ブライ」と呼ばれるバーベキューだろう。家族や友人で庭や公園に集まっては好みの肉を焼き、酒を飲みながら食べる。南半球の南アフリカは今まさに夏が本格化し始めたところで、スーパーマーケットでは袋入りの木炭が積み上げられるようになった。

 だが、話にはよく聞くものの、新型コロナウイルスの感染拡大のため、私は赴任して1年が経つというのに経験したことがない。感染状況が落ち着いてきた10月23日、まずは手軽にブライ料理を食べられるというレストラン「CHAF POZI」へと向かった。

 南アの最大都市ヨハネスブルクはこの日、最高気温が28度だった。くもり無く晴れわたった土曜日の正午、絶好のバーベキュー日和だ。目指すレストランは南アフリカ最大のタウンシップ(旧黒人居住区)のソウェトにある。高速道路を走ると道の両側には淡い紫色のジャカランダの花が咲きほこり、気分が高揚した。

 レストランに着くと、肉屋のようなカウンターで牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉などから好みのものを選び、その場で炭火焼きしてもらう。忘れてはならないのが、南ア風のソーセージ「ボーアウオース」だ。直径3センチほどと肉厚で、蚊取り線香のような渦巻き型で保存されているのが特徴。ブライには欠かせないという。

 注文した豚肉、鶏肉、ソーセ…

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