女子の合格最低点、男子より122点高い学校も 今春の都立高入試

有料記事

三島あずさ 阿部朋美 編集委員・宮坂麻子
[PR]

 東京都教育委員会は24日、都立高校入試の男女別定員制度を廃止し、段階的に男女合同定員にしていくと決めた。現行制度では同じ学校なのに男女で合格ラインが異なり、都教委の分析では、いまの1年生を選抜した2021年度入試では女子約700人、男子約100人が、合同定員であれば合格だったのに不合格となっていた。

不合格の女子700人、男女合同定員なら合格だった

 都道府県立高校で定員を男女別にしているのは、全国で東京都だけ。都教委によると、21年度入試では、全日制普通科110校で男女別定員となっている。

 これまでも男女別定員の廃止を求める声はあり、都の検討委員会は1990年に撤廃を提言。98年度からは一部の学校で、定員の9割を男女別の成績順で決め、残り1割を男女合同の成績順で決める「緩和措置」を導入していた。

男女別定員110校のうち、女子の方が合格最低点が高かった学校数は

 しかし、今年に入り、男女別…

この記事は有料記事です。残り1596文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2021年9月25日17時38分 投稿
    【解説】

    補足。110校のうち、 ・56校は女子の合格最低点が男子よりも高く、差は最大で122点女子のほうが高かった。 ・36校は男女合同定員で実施した場合の合格者数と実際の合格人数が同じ。(男女の最低点差はあっても、資料では差が0と表示されてい

    …続きを読む
Think Gender

Think Gender

男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]