苦渋の「簡易給食」 コロナ感染対策と栄養摂取の両立で悩む学校現場

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沼田千賀子 小林未来 前田朱莉亜
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 コロナ下の学校で、メニューをパンと牛乳などに絞った簡易給食を取り入れる動きが相次いでいる。「量が足りない」といった批判もあるが、教育現場では、感染リスクが高まる給食の時間をいかに安全なものにするか、試行錯誤が続いている。(沼田千賀子、小林未来、前田朱莉亜)

パンや牛乳を黙って食べる

 9月上旬。神奈川県厚木市立厚木第二小学校で給食の時間が始まると、5年生の教室の外には、袋に入ったパン、牛乳、小袋入り小魚、ヨーグルトが載った台が用意された。教室から子どもが1、2人ずつ出てきて各自のお盆に自分でパンや牛乳を載せて教室に戻り、透明な板で仕切られた各自の机で黙って食べた。

 食べ終えた児童らは大田垣洋校長に、「おなかいっぱいになった」という子もいれば、「ごはんとおかずの方がいいけど、家で食べるよりはみんなと食べる方がいい」と話す子もいた。

 通常の給食は調理や盛り付け、配膳の過程で、人が食品や器に触れるが、個包装の食品ならそのリスクを極力抑えられる。

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