日銀の気候変動対策「一層の研究必須」 野口・審議委員

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江渕崇
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 日本銀行の審議委員に4月に就任した野口旭・前専修大教授が、朝日新聞のインタビューに応じた。気候変動対策向けの投融資に日銀が金利ゼロで資金を供給する新たな仕組みについて、「政策の具体化と並行し、より一層の調査・研究を各国中央銀行など関係機関と連携して進めるのが必須だ」と指摘。気候変動が物価や金融システムにどう影響を及ぼしうるのか、シナリオ分析などを深めるべきだと語った。

 日銀の審議委員は計6人で、正副総裁の3人とともに、金融政策を決める政策委員会を構成する。野口氏はマクロ経済政策が専門の経済学者で、金融緩和に積極的な「リフレ派」の論客として知られてきた。

 気候変動をめぐっては「対策にはコストがかかる。メリットと比べてどちらを重んじるかの価値判断は、民主的な手続きで選ばれた政府がやるべきことだ」と指摘。そのうえで、日銀が新政策に乗り出すのは「最も基本的なマンデート(使命)である、物価と金融システムの安定を脅かす可能性や蓋然(がいぜん)性が強まっているという判断がある」と説明した。

 ただ、気候変動が実際にどう…

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