暴力のちSNS凍結…識者の衝撃「スノーデン事件以来」

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聞き手・高久潤
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 トランプ米大統領を「生んだ」とも形容されるソーシャルメディア。1月に起きた支持者による連邦議会議事堂への乱入事件をきっかけに、ツイッター社がトランプ氏のアカウントを永久凍結した。他のSNSも追随したほか、トランプ支持者ら保守層が使うとされている新興SNS「パーラー」をグーグルやアップルが排除。個人の自由な発信を原動力に成長してきた巨大プラットフォーム企業は、なぜそういう決断をしたのか。「永久凍結」や「排除」の意味をどう考えるべきなのか。一連の動きを「スノーデン事件以来の衝撃」と指摘する土屋大洋・慶応大学教授(情報社会論・国際政治学)に聞いた。

 ――トランプ氏の支持者が連邦議会議事堂に乱入した事件のあと、ツイッター社が「暴力を誘発する投稿が続いている」として、トランプ氏のアカウントを「永久凍結」しました。この判断をどう見ますか。

 「トランプ氏のツイッターに問題があることは繰り返し指摘されてきました。ツイッター社も警告を表示するようになっていた。一時的な停止はすでにされていたので、その延長線上で何かあるとは思っていましたが、永久停止にまで踏み込むとは思っていませんでした。しかもとても速い対応でした。乱入事件後にトランプ氏が『暴力をやめよう』ではなく、これからもまだあるんだ、という『次』をにおわせるツイートをした。これは危険で我慢の限界だと、ツイッター社は判断したのでしょう」

 ――米国はとりわけ「表現の自由」を重視し、SNS事業者に投稿内容の責任を負わせない、という立場で企業の成長を後押ししてきました。今回は事業者側が自ら責任を負うことにした。しかもすごく強いスタンスです。

 「ツイッターのほか、フェイ…

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