トランプ氏の核攻撃を懸念、米下院議長が軍トップと協議

ワシントン=渡辺丘
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 米民主党のペロシ下院議長は8日、トランプ大統領が核兵器を使った攻撃命令を出すことなどを防ぐためとして、ミリー統合参謀本部議長と協議したことを明らかにした。大統領に権限がある核兵器使用の制限に関して、下院議長が米軍制服組トップと協議するのは異例。「錯乱したトランプ氏による攻撃から米国民を守るため」としている。

 米メディアによると、ペロシ氏は、トランプ氏の支持者らが米議会議事堂に乱入した事件を受け、民主党議員に宛てた書簡の中で「不安定な大統領が軍事行動を主導したり、(核ミサイルの)発射コードへのアクセスや核攻撃を指示したりするのを阻止する予防措置をミリー氏と協議した」と表明。「錯乱したトランプ氏による攻撃から米国民を守るためにあらゆる措置を講じなければならない」としている。

 ミリー氏の報道官は、ペロシ氏側が電話協議を働きかけたとした上で、「ミリー氏は核をめぐる指揮権についての質問に答えた」と述べた。米国では大統領が核兵器を使うと決めれば、法的には核のボタンを押すことを制限できず、議会の承認など厳格化を求める動きがある。(ワシントン=渡辺丘)

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