夫と娘と赴任したバンコク 「少数派」同士でつながる力

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編集委員・吉岡桂子
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バンコクから吹く風(上)

 飯田知枝さん(33)は9月、夫(38)と4歳、2歳の娘と過ごしたバンコク駐在を終え、東京へ戻った。約10年間勤めた外務省を辞め、10月に外資系コンサルタント・エゴンゼンダーに転じたばかりだ。ビジネスアナリストとして、主に経営層の評価や育成の相談にのる。社内外から、ふさわしいリーダー探しを手伝う役割もある。

 収入は、外務省に残って東京で働く場合と比べれば増えたが、家賃に消える。部屋は官舎よりも狭い。「成果をあげて昇給し、近くの大きなマンションに移ろう!と家族と話しているんです」と笑う。

 2010年に大学を卒業し、外務専門職員として入省。英国留学を経て、アフリカのマラウイを皮切りに、ワシントン、バンコクの日本大使館と合計9年間を外国で過ごした。途中で娘たちを出産したが、英国赴任を機に仕事を辞めた夫との組み合わせで乗り切ってきた。

 転職の背中を押したのは、書…

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